本のご紹介

ノアハム・ガーデンズの家

ペネロピ・ライヴリー 著 斎藤倫子 訳

本体1,800円(税別)
上製本/336頁/四六判/
ISBN978-4-902257-48-9

一九七〇年代初頭の英国、オックスフォード。十四歳のクレアは、古い家具や調度品、書籍であふれた大きな家に、大おばたちと暮らしている。高齢のふたりにかわって、家事や家計の切り盛りをするのはクレアの役目だ。
ある日、クレアは物置のトランクのなかに、彩色された木の板を見つける。それはかつて、人類学者だった曽祖父がニューギニアから持ちかえったものだった。
やがて、クレアは奇妙な夢──はるか彼方で暮らす、見知らぬ人々の夢──を見るようになり、クレアの心は大きく揺らぎはじめる……。

1970年代初頭のオックスフォード。
ふたりの大おばや下宿人と暮らす、クレアのかけがえのない日々。
イギリスで50年間読みつがれてきた名作、初めての日本語訳!
(中学生から)

 

● 海外の書評より

この物語には、喜びがあふれている……繊細で、豊かで、わたしたちを惹きつける。──タイムズ紙
〈若さ〉について、そして〈年をとるということ〉について描いた作品。見事に引きこまれる。──ガーディアン紙

● 著者紹介

ペネロピ・ライヴリー(Penelope Lively)
1933年、エジプト・カイロ生まれ。12歳でイギリスに渡り、オックスフォード大学セント・アンズ・カレッジで歴史学を学ぶ。多くの児童書を執筆し、73年『トーマス・ケンプの幽霊』(評論社)でカーネギー賞、76年「A Stitch in Time」でウィットブレッド賞児童書部門を受賞。また、大人向けの小説やノンフィクションでも活躍し、87年『ムーンタイガー』(朝日出版社)でブッカー賞を受賞した。

斎藤倫子(Saito Michiko)
1954年生まれ。国際基督教大学語学科卒。おもな訳書に、『メイおばちゃんの庭』(あかね書房)、『シカゴよりこわい町』(東京創元社/産経児童出版文化賞入賞)、『ダーウィンと出会った夏』『ダーウィンと旅して』(ほるぷ出版)、『彼方の光』(偕成社)、『ソフィー・スコットの南極日記』(小峰書店)、『わすれんぼうのねこ モグ』(あすなろ書房)などがある。