本のご紹介

ぼくのちぃぱっぱ

長江優子 作 早川世詩男 絵

本体1,400円(税別)
上製本/144頁/A5変型版
ISBN978-4-902257-43-4

朝おきて、リビングルームにいくと、お母さんとお父さんが、鳥かごを見つめていた。
お母さんの足もとには、空のせんたくかごがたおれている。
お父さんのてのひらには、小鳥用のえさ箱がのっている。
「……チーパは?」

チーパがいなくなった。
その日から、ぼくの〈ヒニチジョウ〉がはじまったんだ。

可愛がっていたオカメインコのチーパがいなくなったことで、こころが揺らいでしまう少年・イタル。不安と希望をかかえながらチーパを探すうち、イタルは思いがけない経験をかさねていく。すこしずつ成長する少年の姿を、シリアスとユーモアの絶妙なバランスで描いた、さわやかな物語。(小学中級から)

 

 

● 著者紹介

長江優子(ながえ ゆうこ)
1971年、東京都生まれ。武蔵野美術大学卒業。構成作家として主にNHK Eテレの子ども番組の制作に携わる。2006年、「タイドプール」で講談社児童文学新人賞佳作を受賞し、同作にてデビュー。21年、『サンドイッチクラブ』(岩波書店)で第68回産経児童出版文化賞〔フジテレビ賞〕を受賞。ほかの作品に『ハンナの記憶 I may forgive you』『木曜日は曲がりくねった先にある』『百年後、ぼくらはここにいないけど』(以上、講談社)、「NHK オトナヘノベル」シリーズ(共著、金の星社)などがある。

早川世詩男(はやかわ よしお)
1973年、愛知県生まれ。イラストレーター。装画・挿画の仕事に『ゆかいな床井くん』(講談社)、『昔はおれと同い年だった田中さんとの友情』(小峰書店)、『ぼくはおじいちゃんと戦争した』(あすなろ書房)、『ぼくの弱虫をなおすには』(徳間書店)などがある。

協力:公益財団法人日本鳥類保護連盟